当社は、シンガポール航空にエアバスA380型機向けビジネスクラスシートを納入し、12月14日、同機体がエアバス社より引き渡されました。

 

 同日チャンギ空港(所在地:シンガポール)に機体が到着するのを待ち受けて、デリバリー・セレモニーが行われ、シンガポール航空 CEO、エアバス社 COO、その他多くの関係者が出席されました。

 

 当該機体には当社が開発・設計・製造した新型ビジネスクラスシート78席が搭載されております。シートの軽量化とスペースの有効利用を図るため、炭素繊維複合材を使用し、これまで別々の部品として組み立てていた座席の脚部分とバックシェル(注)を一体構造にする技術を取り入れました。これにより、座席下部に収納スペースをより広く設けることができたこともこのシートの特徴です。また、中央部に位置するダブルシートは、パーティションを引き下げることによりダブルベッドにすることができます。

 

 当社はこれまで、シンガポール航空が運航するボーイング777-200ER、777-300ERやエアバスA350型機向けにファーストクラスシートやビジネスクラスシートを供給しており、エアバスA380型機向けではスイートクラスシートのコンソールを供給してきました。この度のシート供給により、当社製シートを搭載した機体がさらに増えることになりました。

 

 なお、同機体には、客室乗務員が乗客の食事や飲み物を提供するための厨房設備も当社が供給しております。当社は快適な空の旅を提供するために今後も商品の開発と提供を行います。

 

 当社は、2017年4月にボーイング787ドリームライナーファミリー向けに2種類のプレミアムクラスシートを発表しており、航空機用シートの販売拡大に向けて引き続き取り組みを進めてまいります。

 

注:液晶モニターやテーブル等を装備するために座面を取り囲む部品

 

シンガポール航空エアバスA380型機ビジネスクラスシート

(写真提供:シンガポール航空)