中長期的な事業課題
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、世界中のエアライン及び航空機メーカーは、減便・減産を余儀なくされています。航空需要は、ワクチン接種と治療薬により各国の国内線では回復基調が鮮明となっておりますが、国際線についてはその兆しは見えるものの、いまだ移動制限が続いている国もあり本格的な回復には時間がかかる見通しです。
このような状況のなか当社グループでは、航空需要の変動に対し柔軟且つ強靭に対応できる経営体制の強化を目指し、引き続き業務プロセス改革、DX等の施策を推進し、より筋肉質な企業構造への変革、収益力の改善を図ってまいります。又、技術改革の取組みを強化し、新視点による事業領域の拡大を目指すと共に、安全・品質第一の企業文化の更なる醸成、ESG・SDGs等の持続可能な社会づくりへの取組みにも注力してまいります。
事業別の対処すべき課題は次のとおりです。
- 安全文化の醸成により品質不具合の未然防止活動を定着させると共に、品質システムの改革に取り組む。
- 需要の回復を見据えた生産体制、サプライチェーンの強靭化を図る。
- グループ全体における業務プロセスを見直し、DXによる進化を推し進め、将来の更なる成長への基盤整備に取り組む。
- 軽量化部材の開発、衛生面でも優れたラバトリーその他製品の開発等を通じて、航空業界の脱炭素化や環境要求に配慮した新製品・サービスの開発に取り組む。
- Venture Seatの受注拡大に向けて販売を強化すると共に、安定的な生産による量産化を進め、安定収益化を図る。
- 標準型プラットフォームを活用した次期プレミアム・シートへの投資と魅力的な製品開発を進め、継続的な成長戦略を策定して事業を推進する。
- グループサプライチェーンの連携強化を図り、生産効率を向上する。
- 収益構造の見直しと業務プロセスの合理化により生産性の向上を図り、収益改善に取り組む。
- 技術的付加価値の高い製品の受注拡大を図り、競争力を強化する。
- 次世代機を見据えた、ADP、複合材及び特殊工程技術を活用した新たな製品開発を継続する。
- 飛行安全の確保と品質保証体制のたゆまぬ強化を図る。
- 付加価値の高い新たなビジネスへの取組みを強化する。
- 安定した収益を上げることのできる事業基盤を構築する。