(1)中長期的な事業課題
新型コロナウイルス感染症拡大は航空機による移動制限をもたらし、世界中のエアライン及び航空機メーカーは減便・減産を余儀なくされています。航空業界に事業の軸足を置く当社グループを取り巻く経営環境の変化は著しく、航空需要の急減に対し、拠点の整理等によりグループ全体の規模を適正化してまいります。同時に、今後数年で戻ると予想される航空需要の回復を見据え、グループ全体で業務プロセス改革やDigital Transformation(DX)等を推進し、収益力向上にスピード感をもって取り組んでまいります。
更に、航空機市場を基盤に持続可能な社会へ貢献できる製品やサービスの開発・提供にも更に注力してまいります。

 

(2)当社グループが推進する不適切事案に対する再発防止策の進捗

当社は、2019年11月12日付「当社航空機内装品製造事業における業務改善命令に対する改善措置の提出について」にて公表した再発防止策をはじめ、安全・品質を第一にコンプライアンス重視を徹底する企業風土への改善と信頼回復に向けた活動を推進しております。
2021年1月には、「安全最優先の原則」「関係法令等の遵守の原則」「安全管理体制の継続的改善の原則」の3つの原則からなる全社の安全方針を新たに定め、安全管理体制を統括する組織として本社に安全推進統括部を設置し、グループ会社を含めた安全文化の醸成を目指しております。

事業別の対処すべき課題は次のとおりです。

航空機内装品等製造関連

  1. 安全文化の醸成により品質不具合の未然防止活動を定着させると共に、品質システムの改革に取り組む。
  2. 国内外の拠点整理と資源の再配置による規模の適正化施策を推進する。
  3. グループ全体における業務プロセスを見直し、DXによる進化を推し進めることで、将来の更なる成長への基盤整備に取り組む。
  4. 単通路機向け製品の拡充や高付加価値製品の市場投入を目指すと共に、軽量化部材の開発等を通じて航空業界の脱炭素化に取り組む。

航空機シート等製造関連

  1. Venture Seatの受注拡大に向けて販売を強化すると共に、安定的な生産による量産化を進め、安定収益化を図る。
  2. 標準型プラットフォームを活用した次期プレミアム・シートへの投資と魅力的な製品開発を進め、継続的な成長戦略を策定して事業を推進する。
  3. グループサプライチェーンの連携強化を図り、生産効率を向上する。

航空機器等製造関連

  1. 収益構造の見直しと業務プロセスの合理化により生産性の向上を図り、収益改善に取り組む。
  2. 技術的付加価値の高い製品の受注拡大を図り、競争力を強化する。
  3. 設計製造能力の向上を図り、提案型の新たな製品開発により事業領域拡大を推進する。
  4. 機器製造の技術力を内装品事業・シート事業へ応用し、内製化製品の生産数増大を図り、新たな内製化製品の検討を進める。

航空機整備等関連

  1. 飛行安全の確保と品質保証体制のたゆまぬ強化を図る。
  2. 付加価値の高い新たなビジネスへの取組みを強化する。
  3. 安定した収益を上げることのできる事業基盤を構築する。