ジャムコグループは、さまざまな背景を持つ社員が活躍できる職場環境を整え、人財のダイバーシティ( 多様性)
の推進を図ることで、グループの持続的成長とより良い社会づくりに貢献していきます。

ダイバーシティ&インクルージョン

ワークライフバランスの推進

ジャムコグループは多様な人財が生き生きとやりがいを持って働き、能力を最大限発揮できる職場環境を整えるために、社員のワークライフバランスを推進する各種制度を整えています。
当社では一般事業主行動計画を策定し、仕事と子育ての両立を推進しており、育児休業後の職場復帰や待機児童問題などに対応しています。主要事業拠点(立川地区)では、テナント・オーナーが開設した企業主導型保育所を優先的に利用できる環境を整えています。また、従業員のニーズに対応し、育児を対象とし在宅勤務制度を導入しており、女性社員のみならず男性社員にも広く活用されています。
これからも当社では、従業員が働きやすい環境づくりを従業員とともに検討し、充実を図っていきます。

一般事業主行動計画

従業員が仕事と子育てを両立させることができ、従業員全員が働きやすい環境をつくることによって、従業員がその能力を十分に発揮できやすくするようにする。また次世代育成支援に加え、女性の活躍の推進を行うために、次のように行動計画を策定する。

1. 次世代育成支援( 計画期間:2023年4月1日 ~ 2026年3月31日)
目標1:年次有給休暇の時間単位取得の導入        
<取組内容>        
● 2023 年4 月 ~ 労働組合との協議、運用及び制度の決定。     

   
目標2:航空業界人財創出のための就業体験機会の提供        
<取組内容>        
● 2023 年4 月 ~ 工場見学会、インターンシップ等の開催。

 

2. 女性活躍推進( 計画期間 : 2023年4月1日 ~ 2026年3月31日)    
目標1:女性の役職者(主任以上)の割合を10%以上とする。(2023 年3 月1 日現在9.22%)        
<取組内容>        
● 2023 年4 月 ~ 交流機会の設定等による女性同士のネットワーク形成支援や、フェムテックへの取組みを通じて、女性がより働きやすい環境を作っていく。教育やワークショップ等を通じて、女性が役職者を目指すきっかけづくりと育成を行う。


目標2:計画期間内において女性社員の育児休業取得率100%を維持するとともに男性社員の育児休業取得率の維持、向上(50%以上)を目指し、男性の育児への参画に取り組む。          
<取組内容>        
● 2023 年4 月 ~ 育児休業制度の周知徹底。育児休業者の円滑な職場復帰を支援する。

総労働時間の短縮

・年次有給休暇の取得促進
年休取得8日以上(管理職を含めた全従業員100%取得)とし、2023年3月末時点の管理職を含めた全従業員の年休取得割合は84.8%となっています。引き続き、取得状況を注視し100%の取得を目指します。2022年の年間の平均有給休暇取得日数は16.57日となりました。

 

・時間外労働時間の削減
労使間で定期的に行っている時間外労働時間削減協議会では、事業部の抱えている諸問題に対し、会社側と協議できる場を設ける等、より実態に即した運用・開催を実施しています。

 

・計画に基づく時間外労働時間管理の徹底
勤怠システムでは警告アラート等の機能により本人及び管理者自身が時間外労働時間の管理をしやすくすることで、残業の超過などを未然に防ぐことができます。

柔軟な働き方の提供

柔軟な働き方を支援するための企業内サテライトオフィスの設置

従業員の柔軟な働き方を実現する施策の一つとして、一般事業主行動計画(計画期間2021/4/1 ~ 2023/3/31)の目標の一つに「企業内サテライトオフィスの設置」を掲げ、航空機器製造事業部(調布地区)に当社初となる企業内サテライトオフィスを設置しました。

労使関係

当社では、労使協調のもと、より良い職場づくりに向け取り組むとともに、ジャムコ労働組合との間で労働協約を結び、賃金、労働時間、安全衛生、福利厚生など解決すべき課題や会社の向かうべき方向について真摯に話し合い、良好な信頼関係を築いています。
また定期的に、「中央労使協議会」を開催し、代表取締役社長をはじめとする経営幹部が出席のもと、さまざまなテーマについて意見や情報を交換しており、制度や施策の充実に取り組んでいます。
2022年度末時点で、ジャムコ労働組合の組合員数は718人であり組合加入資格者の加入比率は100%となっています。

人財育成

人財育成の基本方針

人財育成については、経営理念の実現とともに会社の持続的成長に資する人財育成を基本とし、その重要な施策である教育訓練は、実施体制や内容等を社内規程に定めて計画的に実施しています。
当社は、「航空業界を基軸に、技術力を生かした付加価値の高い製品及びサービスを供給する」を経営基本方針のひとつに掲げ、飛行安全の確保と品質の向上を最優先に顧客のニーズに応える製品・サービスを供給しています。それを支え、実現する人財には、誠実且つ公正な倫理観、専門的で高度な知識・技量・能力、さらには豊富な経験が求められます。また最近では、産業構造の変質やデジタル技術の進展などによって、新たなリスク対応や事業機会の創出なども課題であり、こうした課題にも対応できる人財も必要になってきています。以上のような人財を計画的、継続的に育成するために、当社では教育訓練システムを定めて運用し、必要に応じてその内容を適宜見直しながら人財育成を推進しています。

人財育成体制

教育訓練に関する社内規程に教育訓練の実施体制や教育体系等を定めています。教育体系は、「階層別研修」、「選抜式研修」、「専門スキル研修」、「語学研修」、「テーマ別研修」、「自己啓発研修」で構成し、その概要は次のとおりです。

 

a. 階層別研修
階層別研修は、新たな昇格者向けにエントリー研修とブラッシュアップ研修で構成し、当該役職に期待される役割の理解とそれに応じた能力の向上及び職場で直面する課題解決の思考や手法等の習得を目的としています。

 

b. 選抜式研修
将来の幹部候補者を選抜して早期に育成するための研修で、事業環境を認識させながら気付きを与えて自覚と行動変革を促すとともに、マネジメント能力の向上を図っています。又、女性活躍推進も重要な経営課題としており、女性リーダー及びその候補者育成のためのトレーニングプログラムを通じて、リーダーとしての役割を理解して自覚を促すとともに、ビジネススキルを向上させる研修を実施しています。

 

c. 専門スキル研修
職務上必要となる社内資格や公的資格、専門的な知識・技術・技能等を習得するため、各事業部による専門教育を計画的に実施しています。

 

d. 語学研修
会社の国際競争力向上に向けて、海外派遣プログラム、語学学校の研修プログラム、E-learningやオンライン英会話など種々のカリキュラムを実施しています。

 

e. テーマ別研修
各種法令、社会情勢や事業環境の変化等に応じて、コンプライアンスや情報セキュリティをはじめ、一般的、専門的知識の醸成を目的とした研修を随時実施しています。

 

f. 自己啓発研修
個人のキャリアアップ、スキルアップに資する各種通信教育、E-learning等の自己啓発教育を自律的に受講する制度を設けています。

グローバル人財の育成

欧米主要航空機メーカーや各国エアラインとのビジネス、また海外グループ拠点など、国際舞台でリーダーシップを発揮できるグローバル人財の育成は当社にとって重要な課題です。
当社では単なる語学力向上のみならず、異なる文化・慣習の吸収ならびに、ビジネス現場に近い環境での語学活用能力を高め、グローバル人財としての土台作りを目的に、米国大学における語学研修プログラムへの派遣やフィリピンの語学学校への短期留学などを実施しています。

DX人財の育成支援

当社は、JAMCO Vision 2030においてHRX(戦略的DX人財育成)を主要課題の一つとして掲げ、人財開発を通じてイノベーションを創出する組織づくりを目指し、取組みを加速しています。
また、全役職員にDX時代に適応する人財育成プログラムを実施するため、人事総務部を中心としたHRXワーキンググループを組成し、人財育成プログラムを設計しました。このプログラムは2023年度から運用を開始しています。

人財育成と魅力的な職場づくり

当社は、従業員一人ひとりが最も重要な経営資源であり、従業員の成長こそがジャムコの持続的発展につながるものと考えています。従業員一人ひとりが仕事への誇りと高い技術力を持って業務に取り組み、積極的に新しい分野や業務にチャレンジする組織づくりを目指して、その基盤となる人財育成に取り組むとともに、生き生きと働ける魅力的な職場環境づくりを推進しています。また、その実現のために従業員が高いモチベーションで働ける公平・公正な評価制度を整備しています。
従業員意識アンケートを原則2 年毎に実施しており、その結果は経営層を含め全社へフィードバックしています。年に1 回実施しているストレスチェックについては、詳細なフィードバックレポートを関係者に配信するとともに、職場環境を改善するための具体策を指導するなど、従業員満足度やエンゲージメントの向上にも努めています。

人財獲得・育成への取組み

当社は、持続的成長のために、「グローバルな視点やマインドを持っている人」、「強い意志を持ち、自ら考え行動できる人」、「周囲と協力し、より大きな力を生み出せる人」、「責任感を持って、最後まであきらめない人」を求める人物像に掲げて人財の獲得に努めています。 
採用活動では座談会や面接、内定者のフォローアップ等を通じ、ジャムコで働く具体的なイメージを伝え、入社後のミスマッチを防ぐようにしています。
人財の定着では、入社後の働きやすさや働きがいの向上につなげるために「新人サポート制度」や「新入社員フォローアップ教育」等の施策を実施しています。
また従業員一人ひとりが長期にわたって高いモチベーションを維持し、能力を発揮していけるように、キャリアデベロップメントプログラムを策定しており、キャリアローテーション制度、サクセッションプランを運用しています。
福利厚生面では、育児・介護と仕事との両立を図るために、ワークライフバランスのための休暇制度の充実や介護支援紹介サービスの提供、また在宅勤務制度や短時間勤務制度などを設けています。

労働安全衛生

労働安全衛生の基本方針

労働安全の確保は、経営の最も重要な基盤であり、社会への責務です。ジャムコは、安全衛生への意識を高め、誰もが心身とも健康で安全に、安心して働くことのできる職場環境づくりを目指すことを基本方針としています。安全衛生活動の推進組織として、人事総務担当執行役員を委員長とする中央安全衛生委員会を置き、また地区ごとに地区安全衛生委員会を設置し、組織的に活動しています。

安全衛生管理体制

※ 地区ごとの安全衛生担当者として、従業員規模に応じて統括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、産業医を配置しています
※地区ごとに労働安全衛生法に定められた作業主任者を選任しています

労働安全衛生重点項目の取組み

2022 年度は「安全・安心」な職場環境づくりに努め次の重点項目に取り組みました。

2022 年度重点項目

1. 安全衛生水準向上のための安全衛生教育の実施
2. 従業員の健康管理体制の強化
3. メンタルヘルスケアへの取組み
4. 被災報告、ヒヤリハット情報の共有による労働災害撲滅への取組み
5. 派遣会社への安全衛生活動の支援協力の要請

当社では社員の健康を守るため全従業員に対して、法定のストレスチェックに加えてメンタルヘルス教育を行っているほか、健康診断受診の義務化、一定年齢以上の人間ドック受診支援、24 時間健康相談を受け付ける外部相談窓口を設置するなどの健康維持のための環境を整えています。

災害時の対応

労働災害や震災時の対応などについて、従業員等への周知や工場勤務の従業員を対象とした安全衛生教育の実施、安否確認の訓練など、社員の安全意識向上にも日々取り組んでいます。